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前期課程 研究室間インターシップ開講一覧
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食品流通安全管理専攻に対応 する博士後期課程について

「食品サプライチェーン安全管理コース(博士後期課程)」の設置

本学は2007年度に大学院博士前期課程「食品流通安全管理専攻」を設置し、社会人にも広く門戸を開き、食品安全・食品リスクをめぐるサプライチェーン全体の課題について的確な判断能力と解決能力を有する高度専門職業人の養成のために文理融合型・双方向コミュニケーション型教育を目指してきました。

こうした食品のリスク管理に係る分野統合型・実践研究アプローチの実績に基づき、本研究分野の確立のために「食品サプライチェーン安全管理コース(博士後期課程)」を2010年度から新たに設置します。
これは、食品流通安全管理専攻(前期課程)に対応する博士後期課程として位置付けています。
本コースの設置意義としては以下の3点が挙げられます。

  1. 食の安全をめぐる現実の問題に対して実現性の高い解決策およびモデルを提供できる。
  2. 研究と現実社会との乖離問題へのアプローチとして実施するサイエンスカフェ等によって、きわめて社会的ニーズが高い食の安全・安心問題に対し、自然科学と社会科学を統合した文理融合型研究を進めることができる。
  3. 応用生命科学及び応用環境システム学の両専攻にわたる学内連携体制のモデルとなり得る。

 設置コースの概要

食品サプライチェーン安全管理コース(博士後期課程)の修了に必要な科目及び単位は以下の通りです。

科目名 開講する大学院の専攻 単位数
食品流通安全管理特論(新規)1* 応用生命科学専攻 2
食品リスクコミュニケーション論(新規)2* 応用環境システム学専攻 2

 

1*
食品流通安全管理特論:食品に関わる多分野を統括するような食品リスク学に関して教育する。また、食品リスク学に係る自然科学的な基礎知識について、他分野の専門家あるいは一般市民にわかりやすく説明する方法論についても扱う。

2*
食品リスクコミュニケーション論:協働的コミュニケーションの理念に基づき、食品サプライチェーン安全管理について専門家とその他の方(他分野の専門家あるいは一般市民)が対話する場をデザインし、そこでの対話参加者同士の理解過程の実態を分析・考察する授業を行う。

食品流通安全管理特論および食品リスクコミュニケーション論ともに、食品サプライチェーン安全管理についての社会的学びの場として「サイエンスカフェ」方式を含む授業を行います。なお、サイエンスカフェとは、科学の専門家と一般の人々が、カフェなどの比較的小規模な場所でコーヒーを飲みながら、科学について気軽に語り合う場をつくろうという試みで、一般市民と科学者、研究者を繁ぐ科学の社会的な理解を深める新しいコミュニケーションの世界で注目されている手法です。

なお、本コースの管理運営委員会を設置し、常任委員2名(応用環境システム学専攻からは池田玲子教授、応用生命科学専攻からは、濱田奈保子准教授)がその運営に責任を持ちます。

修了後の進路としては、(1)食品安全管理に関する教育研究者(担当科目:食品サプライチェーン安全管理学、ケース・メソッド教授法、多分野統合研究)と(2)食品安全管理の知識と実践力をもつ専門職業人(経営管理・協会管理職・国家関係公署・地方公共機関・シンクタンク・調査系企業・品質、衛生管理機関)が期待されます。