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修士課程

食品保全化学和田、後藤

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目的

食素材もしくは加工食品中に含有される脂質の性状を分析する方法を学習する。

インターンシップ実施時期および期間

2月上旬〜2月中旬、10〜14日程度。

実施の案内

3号館1階廊下大学院掲示板に掲示します。

担当教員連絡先

和田 俊
後藤 直宏

実験概要

下記プログラムに従い実施致します。なお、参加者の都合によりプログラムの変更を行うことも可能です。

  • 食品からの脂質抽出
  • 食品中に含まれる脂質を分析するためには、まず、食品より脂質を抽出する必要がある。この操作の原理説明、および抽出作業を1日目から2日目に行う。

  • 抽出脂質の脂肪酸分析
  • 抽出した脂質の性状を決める最も大きな因子の1つは、脂質を構成する脂肪酸種である。よって、抽出した脂質を用い、ガスクロマトグラフィーにより脂肪酸組成を分析する。併せて、分析方法の原理、機器の使用方法についても説明する。3日目に実施する。

  • 抽出脂質の脂質クラス分析
  • 抽出した脂質中にどのような脂質クラスが存在するかを分析する。脂質クラスもまた、脂質の性状を決定する重要な因子である。3日目に実施する。

  • 抽出脂質中に含有されるビタミンEおよびその同族体量測定
  • 脂質は非常に酸化を受けやすい食成分である。そのため天然には、抗酸化物質としてビタミンEが含有されている。そこで、高速液体クロマトグラフィーを用い、抽出脂質中に含有されるビタミンEおよびその同族体量を測定する。4日目に実施する。

  • 抽出油脂の酸化度測定(酸価、過酸化物価、アニシジン価)
  • 食品中に含まれる油脂は酸化を受けると、劣化臭の原因となる二次酸化生成物を発生する。そのため加工食品を製造した場合、食品中の油脂の酸化度は必ず測定する。そこで、油脂の酸化度確認に用いられる3種類の酸化度測定法を修得する。5日目に実施する。

  • 抽出油脂のニオイ測定(GC/MS分析、ニオイセンサー)
  • 油脂の劣化臭は、低分子の二次酸化生成物の集まりである。そこで、油脂劣化臭を構成している物質の同定、ニオイセンサーによる官能検査を行う。6日目に実施する

 

実験項目

担当

1日目

午前:概要説明、脂質抽出の原理(講義)

和田

 

午後:食品からの脂質抽出1(実験) 後藤

2日目

午前:食品からの脂質抽出2(実験) 後藤

 

午後:食品からの脂質抽出2(実験) 後藤

3日目

午前:分析機器に関する説明(講義)、抽出脂質の誘導体化(メチルエステル化)(実験)

和田・後藤

 

午後:ガスクロマトグラフィーを用いた脂肪酸分析(実験)、脂質クラス分析(実験)

後藤

4日目

午前:油脂の酸化と抗酸化(講義) 和田

 

午後:高速液体クロマトグラフィーを用いた抽出油脂中のビタミンEおよびその同族体量測定(実験)

後藤

5日目

午前:抽出油脂の酸化度測定1(酸価)(実験) 後藤

 

午後:抽出油脂の酸化度測定2(過酸化物価、アニシジン価)(実験)

後藤
6日目

午前:抽出油脂のニオイ測定1(GC/MS)(実験)

和田

午後:抽出油脂のニオイ測定2(ニオイセンサー)(実験)
7日目 参加した学生自らが食品中の油脂分析を行う。(復習実験) 食品からの脂質抽出(実験) 和田・後藤
8日目

抽出脂質の誘導体化(メチルエステル化)(実験)、ガスクロマトグラフィーを用いた脂肪酸分析(実験)、脂質クラス分析(実験)

和田・後藤

9日目

高速液体クロマトグラフィーを用いた抽出油脂中のビタミンE量測定(実験) 、抽出油脂の酸化度測定(酸価、過酸化物価、アニシジン価)(実験)

和田・後藤

10日目

総括 和田

その他(受け入れに当たっての教員側からの要望等)

モチベーションが低いと判断された学生については受講を認めない場合があります。また、「食品機能学 脂質(丸善)」を事前に熟読した上、必ず持参してください。